AI日記アプリが自分に必要か、7日間で判定する手順

2026-09-16 | blog

目次

AI日記アプリとは、書いた日記の文章をAIが読み、要約・問い返し・傾向の指摘などを返す形式の記録アプリを指す。 種類の違いや選び方の観点はAI振り返りアプリの比較。3タイプの違いと、失敗しない選び方7つの観点で扱っている。この記事が扱うのはその手前で、アプリを1つも入れずに、今の日記へAIを1日1分だけ足して7日試し、そもそも自分にAI日記アプリが要るのかを数値で判定する手順である。用意するのは今使っている日記(ノートでもメモアプリでもよい)と、無料で使える対話型AIが1つだけである。

3つ試して、3つとも2週間で開かなくなる

AI日記アプリを検索して、評価の高いものを入れる。最初の3日はAIの返答が新鮮で、書くのも楽しい。1週間たつと返ってくる内容が似通ってきて、書く前に「今日は特に書くことがない」と思う日が出る。2週間目には開かなくなり、次の候補を探し始める。

これを何回か繰り返したあと、残っているのはホーム画面のアプリ3つと、それぞれ数日分だけ入った記録である。どのアプリが悪かったのかも分からない。こういう経験がある人もいる。

判定できないのは、比較の前提がそろっていないから

アプリを次々に試して比べにくいのは、根気の問題ではなく比較条件がそろっていないことによる。1つ目は仕事が忙しい週に、2つ目は連休に試している。書いた分量も違えば、続けた日数も違う。条件が違うものを並べても、差がアプリによるものか週によるものかが分からない。

もう1つは、比べている対象がずれていることである。AI日記アプリの価値は「AIが何を返すか」の部分にあるが、続くかどうかを決めているのは多くの場合その手前の「毎日書けるか」である。ここが成立していない状態でアプリを替えても、替わるのは返答の文面だけになる。

そこで先に、アプリを固定しない形でAIの部分だけを7日間試して、数値を3つ取る。ここで差が出るなら専用アプリを検討する価値があるし、出ないならアプリ選びに時間を使わなくてよい、と切り分けられる。

準備(1回だけ・10分)

1. 入れない情報を先に決める

AIに送る文には、他人の名前、勤務先や学校の名前、住所、金額の細かい数字を入れないと決めておく。日記の原文をそのまま送るのではなく、後述のとおり3行に要約したものだけを送る形にする。この線引きを先に決めておくと、途中で判断に迷って手が止まらない。

2. 記録表を1枚作る

紙でも表計算でもよい。列は5つ。

  • 日
  • 書いた分数
  • AIに使った分数
  • 翌日読んで意味が分かったか
  • AIの指摘の要点(1語)

7行分の枠を作っておく。この表が判定の材料そのものになるので、これだけは省かない。

3. 書く場所は今のままにする

新しいアプリは入れない。今使っているノートやメモアプリのままで7日間を通す。ここで新しい場所に移すと、条件がまた変わる。

毎日の手順(合計6分)

1. いつもどおり日記を書く(5分・時間を測る)

内容も長さも普段のままでよい。開始と終了の時刻だけ見て、かかった分数を表に書く。書けなかった日は「0」と書き、その行を飛ばさない。書けなかった日の記録が、7日後の判定でいちばん効く。

2. その日の内容を3行に落とす(この5分に含む)

日記の中から、事実だけを3行抜き出す。「誰が」「何をしたか」「その結果どうなったか」の形にする。感想や評価の語(よかった、大変だった、疲れた)は入れない。

3. AIに1つだけ依頼する(1分)

対話型AIに、3行と次の趣旨の文を送る。

この3行に、事実ではなく評価にあたる語がいくつ含まれるか数えて、その語だけを挙げてください。書き直し・要約・助言はしないでください。

返ってきた語のうち1つを、表の「AIの指摘の要点」に書く。指摘がゼロなら「なし」と書く。ここで返答に対して追加の質問をしない。1日1往復で終える。

4. 翌日の朝、前日の3行だけ読む(10秒)

読んで意味が分かったら○、何のことか思い出せなければ×を表に書く。日記の本文は読まなくてよい。

7日後の判定(10分)

表の3列を合計し、次の3つのどれに当てはまるかを見る。

  • ○が5日以上で、AIの指摘が日によって違う語を指している → 書いた内容に、自分で気づいていない偏りを含む手がかりがある状態である。AI日記アプリを検討する価値がある。比較の観点はAI振り返りアプリの比較へ。
  • ○が5日以上だが、AIの指摘がほぼ同じ語(「よかった」「大変だった」など)を毎回指している → AIが返せる内容が飽和している。アプリを替えても返ってくるものは大きく変わりにくい。日記の書き方(3行の抜き方)を変えるほうが先である。
  • 書けなかった日が3日以上ある → 毎日書く形式そのものが今の生活と噛み合っていない可能性がある。頻度を下げる方向は日記が続かない人のための「書かない日を設計する」方法で扱っている。

「AIに使った分数」の列は、7日合計が10分を超えていないかだけ確認する。超えていた場合は往復を増やしているので、次の7日は1往復に戻して測り直すと、比較できる数値になる。

実際にやると、ここでつまずく

3日目あたりで、AIの指摘が毎回同じ語を指してくる。「よかった」「大変だった」の2語を延々と挙げられる日が続く。ここで多くの場合、指摘の内容を変えようとしてAIへの依頼文を書き換えたくなる。

だが依頼文を途中で変えると、7日間の条件が割れて判定に使えなくなる。依頼文は7日間まったく同じものを使う。同じ語が指され続けること自体が、上の判定の2つ目に当てはまる材料である。

もう1つは、工程4の○×を「なんとなく分かる」で○にしてしまうことである。基準は「その3行だけを読んで、前日の出来事を人に1文で説明できるか」に固定しておくと、後から見て使える数値になる。

この手順の、続けにくい点

7日間なら測りきれるが、この形は表を自分で作って自分で埋め続ける必要がある。分数を測り、○×を付け、AIの指摘を1語書く。この記録作業そのものが、日記を書く時間と同じくらいの負担になっていく。実際、7日を過ぎたあたりで表のほうから先に空欄になる。

さらに、判定に使った表は7日で役目を終える。2か月後に同じことを確かめたいと思ったとき、前回の数値が残っていないことが多い。AIとの往復も、会話が変わると引き継がれないことがあるため、前提を毎回説明し直すことになる。AIを振り返りに使う全体像はAIジャーナリングとは。できること・できないこと・始め方で扱っている。

LifeOSがこの部分をどう扱うか

LifeOS は、週1回・5〜10分の振り返りに特化した日本語のサービスである。毎日書くことを前提にせず、決まった項目に短く入力するとAIが整理を仮説として返し、記録として残すかどうかは本人が決める。確認済みの記録はつながって残るため、上の手順で毎回作り直していた「前回どうだったか」の材料を、自分で表に転記しなくてよくなる。日記アプリの代わりに毎日を埋めるものではなく、週1回分だけが積み上がる設計である。

なお、LifeOSは診断・治療・カウンセリングを提供するサービスではない。

→ 3分で最初の振り返りを試す(カード情報不要)

よくある質問

7日より短くても判定できますか?

3日程度だと、忙しい日が1日入っただけで結果が寄ってしまう。判定に使う「書けなかった日が3日以上あるか」も、7日という母数があって初めて意味を持つ。どうしても短くしたい場合は、平日だけの5日で区切り、そのぶん「書けなかった日が2日以上」を基準に読み替える方法もある。

使うAIはどれでもよいですか?

上の手順でAIに頼んでいるのは「評価にあたる語を数えて挙げる」という1つの作業だけなので、無料で使える一般的な対話型AIであれば、どれでも手順は成立する。7日間の途中でAIを変えないことのほうが重要である。変えると、指摘の傾向が変わったのがAIの違いによるものか自分の書き方によるものか分からなくなる。

判定の結果、AI日記アプリが不要だった場合はどうすればよいですか?

不要という結果は、書く行為そのものが要らないという意味ではない。多くの場合、それは「毎日AIに読ませる形式が今の材料と合っていない」という結果である。頻度を週1回に下げる、書く項目を固定する、書く対象を出来事から判断に変えるなど、形式のほうを変える選択肢が残っている。どれを試す場合も、7日間・数値3つで測るこの枠組みはそのまま使える。