「続けられるか」は意志の強さではなく、抜けた週をどう扱う設計にしてあるか、そして途中でやめたときに手元へ何が残るかで決まる。 毎週欠かさず開けるかどうかを事前に予測することはできない。予測の代わりにできるのは、抜ける前提で再開の手順を先に決めておくことと、やめた場合に残るものを始める前に確認しておくことである。
この記事は、日記や手帳が続かなかった経験があり、LifeOSも同じことになるのではと考えている人向けに、その2つを運営の立場から書く。なお、無料枠をどう使い切って継続を判定するかという手順はLifeOSは無料でどこまで使えるかにまとめてあるので、判定基準の作り方を知りたい場合はそちらを読んでほしい。この記事が扱うのは、抜けた週の扱い方と、やめたときに残るものだけである。
3週目で開かなくなる、という形
最初の2週は開ける。3週目の日曜、予定が詰まって飛ばす。翌週の日曜、「先週ぶんも書かないと」と思った瞬間に開くのが重くなり、そのまま4週目も飛ぶ。2週空くと、アプリの存在自体が「やり残し」に見えてきて、開かない理由のほうが増えていく。日記でも手帳でも起きる形で、こうなった経験のある人もいる。
止まるのは、抜けた週の扱いを決めていないから
飛ばした週そのものが原因ではない。飛ばしたあとに「さかのぼって埋める」という無言のルールが働くことが原因である。 1回休むと、次に開くときの作業量が2回分に見える。2回休めば3回分に見える。増えていく作業量を前にして開かなくなる。
だから、設計として決めておくのは次の1点だ。抜けた週はさかのぼって書かない。 再開するときは今週の1回だけを書く。この1行を先に決めておくと、何週空いても再開時の作業量は常に1回分のままになる。この考え方は道具を問わず使えるもので、形式の側から続けやすさを組み直す手順は振り返りが続かないのは意志の問題ではない。形式から見直す全体ガイドにまとめている。
抜ける前提で組む3つの手順
LifeOSを使うかどうかに関わらず、今日決められる。
手順1. 再開の合図を1つだけ決める(3分)
「気が向いたら」では再開しない。再開のきっかけを、自分の生活の中にすでにある動作へ結びつける。例:「日曜の夜、食器を洗い終えたら開く」「月曜の通勤電車に座ったら開く」。重要なのは時刻ではなく、毎週必ず起きる動作に紐づけることで、時刻だけで決めると予定が動いた週に連動して消える。
紙に1行書いて、目に入る場所(冷蔵庫、モニターの縁)に貼る。再開が必要になるのは数週間後で、そのときには決めたこと自体を忘れているからだ。
手順2. 「埋めない」を書き足す(1分)
手順1で書いた紙に、もう1行足す。「抜けた週はさかのぼらない。開いた日の1回だけ書く」。この1行があるかないかで、2週空いたときに開けるかどうかが変わる。
手順3. 抜けてよい上限を決めない(0分)
「3週抜けたらやめる」といった上限は決めないほうがよい。上限を決めると、それを超えた時点で再開の道が閉じる。判定するなら、抜けた回数ではなく無料枠の使い方の記事にある「続ける基準を1行書く」の形で、内容の側で判定するほうが扱いやすい。
LifeOSで抜けた週がどう扱われるか
上の設計に対して、LifeOS側の仕様を事実として並べる。
- さかのぼって埋める必要はない。 週次の振り返りは、開いた週の分を書く形になっている。飛ばした週の入力欄が未完了として溜まり続ける設計ではない。
- 積み上がるのは、本人が確認して記録した内容だけである。 確認していない内容は次回以降の前提に入らない。そのため、抜けた週があっても記録の整合が崩れることはない。
- 無料体験の回数は、確認して確定した回だけ進む。 確定せずに離脱した週は回数に含まれない。ここは有利にも不利にも働く点で、抜けた週が多いと8回に届く前に60日のほうが先に終わる。無料枠を使い切って判断したい場合は、この数え方を先に知っておいたほうがよい(詳細はLifeOSは無料でどこまで使えるか)。
- 確認済みの振り返りが4回たまると価値観・傾向の初期版を、8回たまるとより長い期間を振り返るレビューを作れる。週数ではなく回数で条件が書かれているので、間が空いてもそこまでの積み上げが無効になることはない。
続かなかったとき、手元に何が残るか
始める前に確認しておく価値があるのはここである。正直に書く。
- 閲覧は残る。 無料体験が終わったあとも、過去データの閲覧、記憶の閲覧・引退・削除、振り返りの削除、アカウント削除は引き続き利用できる。書いたものが読めなくなる設計にはしていない。
- 自動で課金されることはない。 無料体験はカード情報を登録せずに使えるため、本人が有料プランを選ばない限り料金は発生しない。「放置したら課金されていた」という形にはならない。
- 手元のファイルとして持ち出すには有料プランが要る。 記録の書き出しは有料プランの機能である。ここは利用者から見て不利な条件なので、そのまま書いておく。有料で使っていて止める場合は、契約が有効なうちに書き出すのが唯一の順番になる(手順はLifeOSの解約方法)。
- 消したいときは消せる。 振り返り単位の削除もアカウントごとの削除も本人の操作でできる。ただしアカウント削除は取り消せない。
- 入力内容を広告のターゲティングに使うこと、第三者に販売することはない。
実際にやると、ここでつまずく
筆者が自分の運用でつまずいたのは、手順1の合図を「日曜の21時」という時刻だけで決めていたことだった。出張や来客で21時が埋まった週に、その週だけでなく翌週も飛んだ。時刻は毎週同じ場所にあるとは限らないが、「食器を洗い終える」のような動作は多少ずれても毎週起きる。合図を時刻から動作に変えてから、抜けても翌週には戻れるようになった。
もう1つは、再開時に「せっかくだから空いた分もまとめて」と考えてしまう癖だった。まとめて書こうとした週は、結局1行も書かずに終わっている。手順2の1行を紙に足したのはこの経験からである。
LifeOSの立場
LifeOSは、週1回5〜10分の振り返りを続けるための道具であり、医療・カウンセリングのサービスではない。診断や治療を行うものではないので、心身の不調を感じるときは医療機関や専門の相談窓口への相談を優先してほしい。
続くかどうかを事前に保証することはできないし、するつもりもない。できるのは、抜けた週にペナルティを置かないこと、やめたいときに止められること、書いたものを読めなくしないことの3つを設計として持っておくことだけである。
合いそうかどうかは、登録前の約3分体験で最初の整理まで確かめられる。
FAQ
何週か飛ばしてしまったら、最初からやり直しですか?
やり直しにはならない。さかのぼって埋める必要はなく、再開した週の1回を書けばよい。積み上がるのは本人が確認して記録した内容だけなので、間が空いてもそこまでの記録は残っている。無料体験の回数も、確定した回の分はそのまま進んだ状態から続く。
続かなかった場合、書いたものは読めなくなりますか?
読めなくなる設計にはしていない。無料体験が終わったあとも、過去データの閲覧と、記録の削除は引き続き利用できる。ただし手元のファイルとして書き出す機能は有料プランのものなので、持ち出したい場合は契約が有効なうちに行う必要がある。
続けられる自信がないうちに有料プランを申し込むべきですか?
申し込む必要はない。無料は登録前の約3分体験(登録不要・カード情報不要)と、登録後の60日または確認済み8回の早い方までで、カード情報の登録は不要、無料利用だけで自動的に有料へ切り替わることもない。料金は月額1,500円(税込)・年額12,000円(税込)だが、判断は無料の範囲を使ってからで足りる。判断の基準の決め方は無料の範囲を扱った記事にまとめてある。
