月1でChatGPTに目標の進捗を点検させる手順

2026-09-17 | blog

目次

目標の進捗の点検は、進んだ感じがするかどうかを言い合う作業ではなく、暦に残った事実を数える作業である。 AIに向いているのは、その事実を分類することと、残りの期間で計算することの2つで、進んでいるかどうかの意味づけは向いていない。この記事では、日付の一覧をAIに渡して分類と計算だけを発注し、そのあと打ち手を自分で1つ選ぶ手順を書く。出力物は、日付の一覧と、次の1か月にやることを1行書いたメモである。所要は月1回30分、使うのはカレンダーとAIが1つだけでよい。

目標そのものの立て方はChatGPTを目標設定に使う手順にある。立てた目標を思い出す機会を暦へ置く方法は立てた目標を忘れるのは自然にある。この記事が扱うのは、すでに立ててある目標に対して、月1回だけ進み具合を数える工程である。

「進捗どう?」と自分に聞いて、「まあまあ」で終わる

月末に、年初に立てた目標を思い出す。手帳を開いて「進捗どう?」と自分に聞いてみる。返ってくるのは「まあまあ」か「あまり進んでいない」のどちらかで、そこから先へ進まない。

AIに聞いてみることもある。「今年の目標の進捗を評価してください」と書いて、目標文だけを貼る。返ってくるのは「順調に取り組めていますね。この調子で継続していきましょう」といった文である。悪い気はしないが、翌月も同じやりとりをしている。

逆に、厳しい判定を頼むこともある。「甘く見ないで評価して」と書き足すと、今度は反省点が並ぶ。どちらの場合も、読み終わったあとに手が動かない。返ってきたのが、自分の1か月とは無関係に作れる文だからである。

判定できないのは、渡している材料が目標文だけだから

進捗の判定には、2つのものが要る。ひとつは「終わったときに何が残っているか」で、もうひとつは「その何かに触れた日がいつか」である。この2つが手元に出ていない状態でAIに聞くと、AIは目標文だけを材料にするしかない。目標文から作れるのは一般論なので、励ましか反省のどちらかになる。

ここは性能の問題ではない。カレンダーを見られない相手に、カレンダーの話を頼んでいる状態である。 だから、先に日付を並べる。並べてしまえば、AIに頼む仕事は「この日付を3つに分けて」と「残りの週数で計算して」の2つだけになり、どちらも答えが1つに決まる。

意味づけと打ち手は自分に残す。ここを渡すと、また読んで終わる文が返ってくる。

手順(月1回・30分)

1. 目標文を写し、「残るもの」を名詞で1つ書く(5分)

目標文をそのまま1行写す。その下に、終わったときに手元に残っているものを名詞で1つだけ書く。

目標: 英語を仕事で使えるようにする
残るもの: 英語で書いた議事録10本

「使えるようになる」は名詞にならないので、そのままでは日付を数えられない。数えられる形にするために、残るものを1つ決める。複数思いついた場合も、この点検では1つに絞る。

2. 過去4週間から、その名詞に触れた日付を抜く(10分)

カレンダー、送信済みメール、ファイルの更新日を順に見て、手順1の名詞に触れた日付を書き出す。1行に「日付+やったこと」だけを書き、感想は書かない。

5行も出ないことがある。それも結果なので、無理に増やさずそのまま次へ進む。

3. プロンプト1: 3つに分類させる(5分)

抜いた日付の一覧を貼り、次のように頼む。

以下は「英語で書いた議事録10本」に関係する日付の一覧です。各行を「直接進めた」「準備した」「関係ない」の3つに分類し、行ごとに分類名だけを付けて返してください。評価、励まし、アドバイスは書かないでください。

最後の1文は毎回入れる。入れないと、分類のあとに総括が付いてくる。総括が付くと、そこだけ読んで手順4を飛ばすことになる。

4. プロンプト2: 残りの期間を計算させる(5分)

分類の結果を貼り、計算だけを頼む。

「直接進めた」の行数と、期限までの残り週数を書きます。直近4週間と同じペースが続いた場合、期限までに「直接進めた」回が何回になるか計算してください。目標が達成できるかどうかの判断は書かないでください。

出るのは1つの数字である。この数字と、手順1で決めた「残るもの」を並べて見る。

5. 3つの選択肢から、自分で1つ選ぶ(5分)

数字が足りないときの打ち手は3つしかない。

A. 期限を延ばす
B. 残るものを減らす(10本を4本にする)
C. 週の予定を1枠空ける

どれを選ぶかはAIに聞かない。 3つのうちどれが自分にとって苦しくないかは、仕事の繁忙や家庭の事情で決まり、その材料はAI側にないからである。選んだら、目標文の下に「今月はB。10本を4本に」と1行だけ足す。

6. 次回の点検日を、その場でカレンダーに入れる(1分)

30日後に、同じ作業をする予定を入れる。予定の欄には、手順5で選んだ記号(AかBかC)だけ書いておく。次回はそこから読み始める。

実際にやると、ここでつまずく

手順2で日付が1つも出ないことがある。このとき「やる気がない」と考えると作業が止まるが、多くは手順1の名詞が大きすぎる。「英語で書いた議事録10本」ではなく「英語の教材1冊」だと、教材を開いた日が日付として残らない。日付が残る形かどうかで、名詞を選び直す。

「準備した」が大半を占めることもある。教材を買った、アプリを入れた、講座を調べた、という行が並ぶ。これは進んでいないという意味ではなく、準備の段階が長いという事実である。この場合は手順5でCを選び、準備ではない作業を1枠だけ入れる。

AIが指示を無視して励ましを付けてくることもある。そのときは、禁止の1文を返信でもう一度送ると消えることが多い。消えなければ、分類だけを自分で目視でやっても3分ほどで終わる。

この手順の限界と、LifeOSがそこをどう扱うか

数えられるのは、暦に痕跡が残る目標だけである。「もっと落ち着いて話す」のように、予定にもファイルにも残らない目標は、この手順では日付が出ない。その種類の目標は、数えるのではなく週単位で気づいた場面を書き留めるほうが合っている。

続けにくいのは、月1回という間隔そのものである。30日空くと、前回何を選んだかを忘れる。カレンダーに記号を書いても、開いたときに前回の一覧が手元になければ、手順2をゼロからやり直すことになる。毎回ゼロから材料を集める状態が、点検をやめる一番の理由になりやすい。

LifeOSは、週1回の振り返りをAIとの対話で進めるサービスで、答えた内容が同じ場所に積み上がる。AIが返すのは断定ではなく仮説で、採るか採らないかは項目ごとに本人が決め、本人が確認したものだけが次回以降の前提として残る。 週ごとの記録がそのまま月1回分の材料になるので、この記事でいえば手順2の遡り作業が軽くなる。進捗を判定して次にやることまで決めてくれるサービスを探している場合には向かないが、数えるところまでを軽くしたい人には合うことがある。登録なしで3分ほど試せる。

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AIを振り返りに使うときの全体像はAIジャーナリングとはに、目標文そのものの作り方はChatGPTを目標設定に使う手順にまとめてある。

FAQ

月1ではなく毎週点検したほうが、早く気づけるのではないですか?

早く気づける代わりに、手順5の打ち手が毎週変わりやすくなる。期限を延ばすか残るものを減らすかは、1週間では判断材料が足りないことが多い。週次でやるなら、数えるのは「直接進めた回があったか」だけにして、3つの選択肢は月1回のときだけ開くほうが動かしやすい。

AIに励まされるのは、よくないことなのですか?

よくないという話ではない。励ましが要る日もある。分けたいのは用途で、この手順の30分は数えるための時間なので、同じ画面で励ましを混ぜると数字が読めなくなるというだけである。励ましがほしいときは、点検を終えてから別の会話で頼めばよい。

A・B・Cのどれを選んでも、翌月また進んでいませんでした。どうすればいいですか?

同じ結果が2回続いたときは、選択肢の外を見るほうが早いことがある。目標が自分の希望ではなく人から言われたものである、期限の根拠が最初からない、といった場合は、数え方を変えても数字は変わらない。なお、この記事もLifeOSも、心身の状態や適性を診断・治療・カウンセリングするものではない。手が動かない状態が続いて生活に差し支えがあると感じる場合は、点検の手順を直すより先に、話せる相手や医療機関・公的な相談窓口を頼るほうが適していることがある。