週次振り返りの項目とは、毎回かならず埋める欄のことである。 項目は一度決めると増える方向にしか動かないため、数の上限を先に決めておかないと、1回あたりの所要時間が毎週少しずつ伸びていく。
6つ目の欄の途中で、今週も閉じる
最初は「よかったこと」「反省」の2つだったはずが、いつのまにか「学び」「来週やること」「感謝」「体調」と増えている。増えた理由はどれも正当で、どこかの週に「これも書いておけばよかった」と思ったから足されている。
問題は、項目が増えても1回に使える時間は増えないことである。5つ目あたりから記述が雑になり、6つ目は空欄のまま閉じる。空欄のある回が続くと、その回全体を「できなかった回」として数えたくなる。項目を足したことが、続かない理由に変わっていく。
項目が増えるのは、足す規則だけがあって外す規則がないから
振り返りの項目は、足すときには理由がある。外すときには理由がない。「今週は書くことがなかった」は項目を外す理由にならないので、一度入った欄はそのまま残り続ける。
もう一つ、項目の多さは中身の深さと結びつかない。欄が6つある回は、1欄あたりに使える時間が3つの回の半分になる。書く量は倍にならないので、1欄の記述は短く浅くなる。埋まってはいるが後から読んでも何も分からない回ができるのは、この配分が原因であることが多い。
先に上限を決め、外す規則を用意しておけば、増やしたい気持ちを止めずに数を保てる。
手順: 項目を3つに絞る(30分・初回のみ)
1. いま使っている項目を全部書き出す(5分)
直近3回分を開いて、実際に書いた欄の名前を書き出す。頭の中の予定ではなく、紙やアプリに現れている欄を拾う。決めた覚えがないのに毎回書いている項目(日付以外の前置き、その週の天気など)も含めて並べる。
2. 3回とも埋まっているかで印を付ける(5分)
各項目に、3回中いくつ埋まっていたかを書く。3/3、1/3のように数える。ここでは良し悪しを判断せず、数だけを見る。
3. 3つの役割に1つずつ割り当てる(10分)
残す3つは、同じ種類の項目にならないように選ぶ。役割は次の3つで、各1個だけ置く。
- 事実: その週に何があったか(例: 「今週の出来事3件」)
- 変化: 先週と違った点、気づいた点(例: 「先週と変えたこと」)
- 次の一手: 来週やること1つ(例: 「来週の1手」)
書き出した項目を、この3つの役割のどれかに振り分ける。同じ役割に2つ以上入った場合は、手順2の数字が大きいほう(実際に埋まっているほう)を残す。どの役割にも入らない項目は、この時点で外す列に移す。
4. 外す項目の置き場所を1つ作る(5分)
外した項目は消さずに、同じ紙の下半分か、別ページに「保留」として名前だけ残す。消してしまうと、次に思い出したときにまた正式な欄として復活する。名前が残っていれば、「一度外したもの」として扱える。
5. 入れ替え規則を1行書く(5分)
上端に「項目は3つまで。足すときは1つ外す」と書く。この1行が手順全体の中心で、これ以降に項目を足したくなったら、どれを保留へ移すかを同時に決める。決められないなら足さない。
実際にやると、ここでつまずく
- 手順3で「事実」に2つ入れたくなる。 「出来事」と「数字の記録」を両方残したくなる場面が多い。役割が同じなので、片方は保留へ移す。どうしても両方必要なら、1つの欄の中に2行として書くほうが、欄を増やすより運用が保つ。
- 手順4を省いて消してしまう。 消した項目は3〜4週後に「やっぱり要る」と戻ってくることが多く、そのときには外した経緯が思い出せない。名前だけでも残っていれば、戻すかどうかを判断できる。
- 規則を書いたのに、季節ものの項目を例外にする。 「今月だけ」の欄は、翌月そのまま残る。期間限定の項目も、足すなら1つ外す扱いにしておくほうが後で揉めない。
3つに絞った後、書くことが減りすぎたとき
欄が3つになって手応えが薄い週は、項目を足すのではなく、1つの欄の行数を1行増やして試すほうが戻しやすい。欄を増やすと次の週からも増えたままになるが、行数は1回ごとに変えられる。
質問の形で毎回の切り口を変えたい場合は、欄を増やさずに、週次振り返りの質問リスト20から「変化」の欄で使う問いをその週ごとに選ぶ形にできる。欄の数は3つのまま、中身の問いだけが入れ替わる。
この手順の限界と、LifeOSがそこをどう扱うか
ここで決められるのは項目の数と役割までで、毎週それを守れるかは別の話になる。紙やメモアプリは欄をいくらでも足せるため、上限は自分で見張ることになる。全体の組み立て(曜日・所要時間・当日の進め方)は週1回の振り返りのやり方に、1回を短く収める側の調整は週次レビューの方法を15分で終える形にする手順にまとめている。
LifeOSの週次の振り返りは、こちらが欄を自由に増やす形ではなく、決まった問いに答えていく形になっている。項目を足す余地が構造的に少ないため、数の上限を毎週自分で守る作業が要らない。どの程度の分量になるかは無料の範囲で確認できる。
FAQ
週次振り返りの項目は何個が適切ですか?
一般的な最適値は決まっていない。ここで3つを勧めているのは、役割(事実・変化・次の一手)が重複しない最小の構成が3つだからで、それ以上が誤りということではない。実際に3回とも全欄が埋まっているなら、いまの数を変える必要はない。
KPTのようなフレームワークを使っている場合も、3つに絞るのですか?
KPT(Keep・Problem・Try)はすでに3項目で、役割も重複していない。この手順が必要になるのは、フレームワークの3項目に独自の欄を足していった結果、5つ6つになっている場合である。
外した項目は、いつ戻せますか?
戻す時期の決まりはないが、戻すときも「1つ足すなら1つ外す」を適用する。保留の欄が増え続ける場合は、そもそも週1回で扱う範囲を超えている可能性があり、月1回の別の記録に分けるほうが収まることもある。
しばらく振り返りが止まっていて、再開するところです。先に項目を決めるべきですか?
中断から再開する回は、この手順の対象ではない。1回目は項目を決めずに終わらせ、2回目以降で数を決めるほうが再開が終わりやすい。再開そのものの手順は止まった振り返りを再開する手順で扱っている。
