ひとり会議のやり方。週1回15分の議題・結論・次の一手の決め方

2026-10-25 | blog

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ひとり会議とは、自分の中で未決のまま持ち越されていることを1つ取り上げて、結論を出すか「出さない」と決める場である。 振り返りとの違いは、過去を整理するのではなく、その場で何かを決めることが目的という点にある。

この記事で扱うのは、週1回15分のひとり会議を、議題・結論・次の一手の3点だけで回す手順である。議事録の書式は決めない。決めるのは、会議を開く条件と、終わり方の2つである。

1時間考えたのに、終わったあと何も決まっていない

月に1回くらい、カフェに行って考える時間を取っている。やりたいことや仕事の進め方について、ノートに思いつくことを書き出す。1時間ほど書くと、考えは整理された気がする。

ただ、翌週に見返すと、書かれているのは状況の説明と気持ちの記述で、決まったことが1つも書かれていない。「どうするか考える」と書いてあるだけの行がいくつかある。次に同じ時間を取ったとき、同じ話をもう一度書く。

これを何度か繰り返すと、「考える時間を取っても意味がない」と感じて、時間を取らなくなる。

決まらないのは、議題を決めずに会議を始めているから

人が集まる会議には、たいてい議題がある。議題があるから、終わりの判定ができる。議題のない会議は時間で終わるだけで、終わったときに何が片付いたか分からない。

ひとり会議が感想文になるのは、始める時点で議題が決まっていないからである。何を決める場なのかが決まっていないと、人は書きやすいところ(状況と気持ちの説明)から書き始める。これは思考力の問題ではなく、議題と結論の形が決まっていないという形式の問題である。

もう一つは、終わり方が決まっていないことである。会議は「決めた」で終わってもよいし、「今回は決めない」で終わってもよい。どちらでも終われる形にしておかないと、決まらなかった回が失敗になってしまい、次を開かなくなる。

手順: 週1回15分のひとり会議を回す

1. 前日までに、議題を1行で書く(2分)

会議の前日までに、「○○をどうするか」の形で1行だけ書く。書く場所はどこでもよい。例を挙げると、「今の副業を続けるかどうか」「来月の土日の使い方」「断れていない頼まれごとへの返事」のような形になる。

ここでの条件は2つ。疑問文1つに収まることと、1行で書けることである。2つ以上書きたくなったら、今週は1つだけ選んで残りは次週に回す。

議題が思いつかない週は、会議を開かない。これが大事な点で、議題のない週に開くと感想文の回になり、その回の記録が次回の邪魔になる。

2. 当日、最初の5分で事実だけを並べる(5分)

会議を開いたら、最初の5分は議題に関係する事実だけを書く。期限、金額、関わる相手、すでに決まっていること。評価と気持ちはここでは書かない。

5分で書けるだけ書いて、足りなくても止める。足りないと感じた場合は、「調べる」ことを次の一手にすればよいので、この場で調べない。調べ始めると会議が終わらない。

3. 次の5分で、選べる道を2つか3つ書く(5分)

事実の下に、選べる道を書く。2つでよい。3つを超えたら、近いもの2つをまとめる。

このとき、「何もしない」を必ず1つ入れる。何もしない場合に何が起きるかを書いておくと、他の道と比べられるようになる。問いを足して考えを広げたい場合は週次振り返りの質問リスト20から1つだけ借りてよい。

4. 最後の5分で、結論を2つのうちどちらかで書く(5分)

結論は次の2つのどちらかで書く。

  • 決めた: 選んだ道を1行で書く
  • 決めない: 「今回は決めない」と書き、何が分かれば決められるかを1行で書く

この2値に限定するのが、この手順の中心である。「たぶんこっち」「様子を見る」と書くと、次回に同じ議題を同じ状態で持ち越す。「決めない」と書いておくと、次回の議題が「何が分かれば決められるか」に進む。

5. 次の一手を1つだけ書いて終わる(1分)

最後に、次の1週間でやる動作を1つだけ書く。動作は、始めてから終わるまでが5分以内に収まる大きさにする。「調べる」なら調べる対象を1つ、「連絡する」なら相手を1人に絞る。

2つ以上書くと、どちらもやらない週が生まれる。会議の成果は、決まったことの数ではなく、次の一手が1つ書かれているかどうかで見る。

実際にやると、ここでつまずく

議題が毎週同じになる。 同じ議題が3回続いたら、その議題は大きすぎる。「転職するかどうか」のような議題は、「今の職場で変えられることを1つ挙げる」のような小さい議題に割る。

「決めない」と書くのに抵抗がある。 決めない回が続くと、何も進んでいないように見える。ただ、決めないと書いた回には「何が分かれば決められるか」が残るので、次回は材料を集める回になる。空欄のまま持ち越した回とは違う。

15分では足りない気がして延長する。 延長して決まるなら延長してよい。ただ、30分を超えたら事実が足りていない回である可能性が高い。その場合は結論を「決めない」にして、次の一手を「足りない事実を1つ調べる」にするほうが早い。1回30分で問いを立てて進める形はセルフコーチングのやり方にある。

先週の会議で何を決めたか思い出せない。 前回の結論の1行だけを、次の会議の最初に読む。読む場所を決めておかないと探す時間が発生する。先週のことが思い出せない状態そのものへの対処は先週のことが思い出せないときの対処で扱っている。

開く時間が確保できない。 週の中で場所と時間を決める作業は、会議の内容とは別の論点になる。1人で振り返る場の作り方は1人で振り返るときの進め方、予定として枠を取る形は週次レビューを予定に入れるにまとめてある。

続けにくいのは、議題を自分で立てる作業が毎週あるから

この形式でいちばん重いのは、会議の15分ではなく、前日に議題を1行で立てる2分である。1週間のうちどの未決事項を取り上げるかを自分で選ぶ必要があり、選ぶには1週間の出来事を思い出す必要がある。思い出せない週は議題が立たず、会議が開かれない。

もう一つは、結論の質を自分で評価できないことである。「決めた」と書いた道が妥当だったかは、しばらく経たないと分からない。人との1対1の面談なら相手が質問を返してくれるが(1on1の準備の仕方)、ひとり会議では問いも答えも自分が出す。だから同じ結論に落ち着きやすい。

週次の振り返り全体を短く回す形は週次レビューを15分で終える手順にある。ひとり会議はその中の「決める部分」だけを切り出した形と考えるとよい。

LifeOSはこの部分をどう扱うか

LifeOSは、議題を自分で立てる部分と、問いを返す部分を対話側に持たせている。週1回の振り返りの中で前回の内容を踏まえた問いが返ってくるので、「何を取り上げるか」を思い出す作業が軽くなる。

決める基準そのものをはっきりさせたい場合は自分の価値観の見つけ方、週次の進め方の全体像は週1回の振り返りのやり方にある。まず試すなら、LifeOSのアプリで3分の対話を1回だけやってみるのが早い。

よくある質問

ひとり会議の議事録は、どんな書式で残せばよいですか

この手順で残すのは4行である。議題1行、結論1行(決めた/決めない)、決めない場合は「何が分かれば決められるか」1行、次の一手1行。事実と選択肢は会議中のメモとして書くが、残さなくてよい。書式を整えるより、4行がいつも同じ場所にあることを優先してほしい。

毎週やる必要はありますか

議題がある週だけ開く形でよい。この手順では「週1回」を上限として置いているだけで、下限は置いていない。月に2回しか議題が立たないなら、月2回のひとり会議になる。ただし開く曜日と時刻は固定しておくと、議題が立ったときに場所を探さなくて済む。

会議で決めたことを翌週に忘れてしまう場合はどうすればよいですか

次の一手を1つに絞ったうえで、その一手を会議の記録ではなく、普段見る場所(手帳の当日の欄やタスクの一覧)に移すとよい。会議の記録は結論を残す場所で、実行を思い出させる場所としては弱い。移す先を1か所に決めておくのがよい。